Welcome to our party 2 【気象系BL】
第19章 冬隣 by つぎこ
何気に満足して、
気分よくその場を離れようとした時…。
「 あの…。」
背中から遠慮気味な声がした。
振り向くと、遠慮気味な顔がこちらを見てて…。
その手にはグリーンの手袋が片方だけ。
「…もしかして、これ? 」
枝の先の手袋を指差した。
もしかしなくても、コレだな。
一応確認すると、コクリ…と頷いた。
あーあ…。
結構イケてたのに、残念。
そんな心の声をぐっと飲み込み、手袋は無事に持ち主の手に。
「…えっと。ありがとうございます。」
ペコリと下げた、サラサラ頭。
フード付のトレーナーをすっぽりと被り、ジーンズにスニーカー。
年は同じくらいか、もしくは下か…。
「 もう落とすなよ? 風邪引くぞ? 」
たいした大人でもないくせに、スーツの強みで大人ぶって…。
夕暮れ時の、心暖まる的エピソード。
そんな筈だった。