Welcome to our party 2 【気象系BL】
第18章 深愛 by きぃな
──あれから百余年の刻が過ぎた
今もなお天使と悪魔の戦いは終わることなく、長期戦の様相を呈している
俺は青年へと成長し、ひとつの軍を率いる司令官となっていた
「ちょっと見回りに出てくる」
そう言っていつも抜け出して向かう場所は、この世界のはずれにある棘(いばら)の森
俺は鳥のような白い羽根をバサッと広げると、空へと向けてはばたかせる
その森は何故か天使と悪魔、両者共にチカラを使えず、森を覆い尽くす棘が何人の侵入を阻んでいた
俺は森の手前で地上に降りると羽根を畳む
そして自身の身体に布をしっかりと巻き直すと、その森に飛び込んでいった…