Welcome to our party 2 【気象系BL】
第18章 深愛 by きぃな
悪魔の奇襲を受けた幼い俺たちは散々に逃げ、崩れた建物の中に身を潜める
息を殺して、事が過ぎるのをただひたすらに待っていた
だがその願いは儚く打ち砕かれ、俺の隠れる瓦礫の場所は陽の下に晒される
もうここまでか…
と、顔を上げて見た先には、俺と同じくらいの少年の姿
「おいマサキっ、誰か居たのか?」
大人の男の低い声がする
「っ、ううん、誰も……」
マサキと呼ばれた少年は俺を自分の陰に隠すと、男を追い払った
「おまえ、ほとぼりがさめるまでここでじっとしてろよ、それから逃げろ…」
マサキはそう囁くと、俺の前から立ち去った
その背中には蝙蝠のような黒い羽根
そいつは紛れもない
──悪魔だった