第8章 加速
3日待った。
逃げるチャンスを。
あの日から毎日、諒を誘った。
彼が私を抱きしめている間にこっそりと指を忍ばせる。
諒「お前だけを見てるよ」
気持ち悪い。まだ身体には手を出されていないが時間の問題だろう。
ポケットを引っ掻くようにして、鍵を取り、下着に隠した、。
あとは諒が出ていくのを待つだけだ。
安心しきった私は眠ってしまった。
夢に郡先輩がいた気がする。会いたい。涙が溢れる。
「こお...り先輩っ...グスッ」
諒がいきなり振り返った。
郡先輩って誰、と問い詰められたがとぼけた。
彼は焦った様子で家を出ていった。
よく状況はわからないけど、
作戦、開始。