第5章 事件は突然おこるもの
-リョーマside-
結局、朝練が終わった後先輩には一度も会えなかった
それに先輩は家の用事って言って部活にも来てない
正直.....
俺は相当、寂しいんだと思う
部活中も
居るはずもないのに、先輩がいつも居るコートを何度も見たり部室を何度も見たりした
俺ってこんな女子みたいな考えしてたっけ?
そんな風に思っても
寂しさが消えるわけじゃなくて....
(先輩に....会いにいこうかな)
少しだけ恥ずかしかったけど
先輩にどうしても会いたくて俺は荷物を持って立ち上がる
でも、
ガチャッ
ドアが開いたと思ったら意外な奴が顔を出した
「リョーマ、いる?」
「鴻汰?どうした?」
「リョーマと話したい事があって」
鴻汰のいつもは見せない真剣な顔に断る事もできなくて
ベンチに座って手招きをする
「隣...座れば?」
俺は後悔した...
もしもこの時鴻汰と一緒にいなかったら
もしもそのまま先輩のところに行ってたら.......
あんな事にはならかったんだ