第4章 葉は緑、空は雨色
三時限目の授業のために教室を移動してる時、たまたま目に入ったのは、夢主(妹)ちゃんと土方先生の姿。
ただ話してるだけなんだろうけど、なんだか気に入らない。
土方先生ったら、夢主(妹)ちゃんの頭をぽんぽん撫でちゃったりしてさ…
でれでれしちゃって。
僕の時はすぐ赤くなって固まっちゃう夢主(妹)ちゃんも、なんだか嬉しそうだし。
でも最近はなんだか複雑そうな顔してるよね。
そうだ…朝…夢主(妹)ちゃんに怒られちゃったんだっけ。
からかってるつもりなんてないのにな。
まぁ…からかってるように見えるようにしてた僕が悪いんだけど。
四限の土方先生の授業は出ないことに決めた。
こんなことで授業をサボるなんて、夢主(姉)ちゃんに似てきたかな…
ああ・・・これかな?夢主(姉)ちゃんと仲良いのが原因かな・・・
夢主(姉)ちゃんが一君と別れてから、僕と夢主(姉)ちゃんがつきあってる…なんて噂が流れはじめた。
一年の時から一緒にいる時間なんて変わらない。
それにそんな噂は今に始まったことじゃないし、一年の時から「屋上でキスしてたらしい」とかなんとか、そんな噂は沢山あった。
今まではとくに気にならなかったのに…夢主(妹)ちゃんが複雑な顔をする原因のひとつかもしれないし…気にした方がいいのかな。
夢主(姉)ちゃんはきっとなーんにも考えてなさそうだけど。