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【薄桜鬼 学パロ】サクラチップス

第10章 【番外編】対煩悩戦の始まり


やっぱり外でデートは難しいみたい。

九州では、知らない人ばっかだから大丈夫かな?なんて、ショッピングモールを少しだけ手を繋いで歩いた。

でもさすがに地元じゃダメみたい。

さのすけの車に乗り込むと、タバコとさのすけの匂いが混ざった匂いがした。

この匂いはとっても落ちつく。

思わず息を思いっきり吸い込んだ。

そんな私を笑いながら運転をしているさのすけの横顔を、じっと見つめてみれば、ああなんて綺麗なんだろう…さのすけが人気なのって優しいだけじゃなくてかっこいいからなんだよなぁ…なんて、今更な事が頭に浮かぶ。

ぽん、と、ハンドルを握っていない左手が、頭の上に乗せられた。

「どうした?」

なんて言うさのすけの左手を両手で持って、手のひらを表と裏と…ひっくりかえしながら観察をする。

大きくてあったかい手。

綺麗な長い指。

そのまま自分のほっぺたにさのすけの手のひらをくっつけてみる。

前に耳をいじられたらなんだかすごくくすぐったい…っていうか…なんだか気持ちがよかった事を思い出して、恥ずかしくなった。

また、触れてほしいな…なんて思う私は多分変態なんだと思う。



ついた先はさのすけの家で、お邪魔するのは二回目。

「おじゃましまーす」

と、入る。

殺風景で、男の人ってかんじの部屋だった。

ドキドキ、、してきた。

前回は一君のことで頭がいっぱいだったけど、今は目の前にいるさのすけで頭はいっぱい。

キスをしたい、だなんて思う私を他所に、さのすけは何やら冷蔵庫をがさごそしてる。

「甘いもんなんて食わねえから、よくわかんねえんだけど・・・」

と、冷蔵庫から出してきたのは、最近雑誌で話題になってたかわいいデコレーションのカップケーキ。

「わぁ・・・かわいい」

箱の中を覗いて、そう呟いた後でふと考える。

どうしたんだろ?これ・・・その辺で売ってるものじゃないのに・・・

という素朴な疑問に行きついた。

「わざわざ買いに行ったの?」

と、聞けば、

「あ~・・・昨日新八の付き合いでな・・・。」

と、耳の後ろあたりをぽりぽりと掻きながらなんだか照れてる。

今日、私がここに来る事を考えて買ってくれたんだよね?って思ったら、なんだか嬉しくってくすぐったい。

行列してるお店に・・・永倉先生と二人・・・なんだかかわいい。


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