NONFICTION【家庭教師ヒットマンREBORN!】
第2章 出会いの色
壁際へと追いやられ、挙句の果てには私の顔のすぐ横に刀がある状態
ここ最近何も食べていない…
今日は団体+ハイスベックロン毛が襲ってくるなんて
「テメェは誰だ」
鋭く光った眼光が私を突き刺す
『…私を殺さないの』
私もその睨みに負けないくらいキッ、と睨んでやる
「質問してんのは俺だァ!」
『…………………叶風』
しばらくの間を空けてそう言った。名前を教えたところでどうにかなることでもない。
「テメェ何の目的でここにいる」
『ここは私の隠家。ソイツらを消したのは私を殺しに来たから』
「……狙われてんのか」
『…アンタも殺しに来たんだろ』
「俺はお前を殺しに来たんじゃねぇ」
『は…』
ロン毛の回答に間の抜けた声を出してしまうが、すぐに緩んだ睨みを復活させる
「俺は任務できたんだ。だが、テメェが殆ど消しちまった」
『それだけで斬りかかったわけ…?』
「悪ぃかァ!」
『悪いわ!!』
ロン毛の叫ぶノリにつられ、こっちまで声を荒らげてしまう。
「俺と来い。テメェに仕事をやる」
何だよ、急に
『私に仕事?』
一応聞く。仕事ってなんの?
睨んだままの私の眉間をロン毛の指がビシッと弾く
「殺しに決まってんだろ」
あっさりと述べられた言葉は普通ならありえないスカウト
まぁ、それで驚くような生活してないけど
「衣食住は保証してやる。だが、仕事が出来ねぇ奴はすぐに消す」
衣食住まで確保できるなんて…
『その話乗った。けどその前にあんた達って何者…?』
「…俺達はボンゴレファミリー独立暗殺部隊ヴァリアー」
『ボ、ボンゴレファミリー…ってあの…』
「テメェもボンゴレくらいは知ってるだろ。わかったらさっさと立てェ!!」
『はいはい。それと、1つ訂正。私ガキじゃないから。こー見えても25ですから』
しぶしぶ立ち上がるとロン毛が笑った
「チビだからガキかと思ったぜ」
『コロスっ!』
蹴りを入れようと足を振り回すがあっさり片手で止められる。
その顔は少しだけ嬉しそうだった
これが私とあなたの出会い
赤は私たちを繋ぐ色
そしてこれが私たちの物語の始まり