第2章 後編
「え!? ふたり付き合うことにしたの!?」
戻ってきた悟天が目を真ん丸にして言う。
「やったね、ユメ~!!」
照れるユメに嬉しそうに抱きつくハルカ。
悟天もすぐに笑顔に戻って親友に向かって言う。
「じゃあじゃあ! これからも4人でバンバン遊ぼうね、トランクス君!!」
「ばーか。当分は二人きりにさせろよな」
「え~?」
不服そうに唇を尖らす悟天と、それを聞いてぼっと顔を赤くするユメ。
「何? 悟天は私だけじゃ不満なわけ?」
「そ、そんなわけないじゃーん! ハルカがいれば、僕は世界一幸せだよ~」
そしてガバっとハルカに抱きついた悟天は、またも鉄拳を食らうのだった。
そんなふたりを笑いながら見ているときだ。
「“ユメ”って、呼び捨てにしていい?」
耳元で囁かれてびっくりする。
横を見上げると間近にトランクスの顔があって胸が震えた。
「ユメもオレのこと呼び捨てでいいからね」
「は、はい!」
慌てて返事をするとトランクスは嬉しそうに笑った。
「こんなヘタレ男ですが、これからよろしくね」
「そんなっ! ――こ、こちらこそ、よろしくお願いします!」
そして二人はクスクスと笑い合った。
――思ったとおり。
やっぱり彼は海が似合う。
彼の瞳と海の色は、同じ、どこまでも碧く澄んだブルー。
これからも、きっと……ずっと私の好きなもの。
彼と海。
END.