第2章 後編
――彼は、すごくカッコ良くて、すごく優しい最高の人よ!
カァ~っと今にも沸騰しそうなほど顔を赤くするユメ。
「あ、あれは、その……」
(聞かれてたなんて……!)
視線を逸らすユメ。恥ずかしすぎてまともに顔が見られなかった。
そんなユメを見てトランクスは静かに微笑む。
――その時、さわやかな海風が二人の頬を撫でていった。
「安心した。嫌われたかと思って落ち込んでたから」
「そんなっ、嫌いになんて!」
(だって、私は……!)
今なら、言ってもいいかもしれない。言えるかもしれない……。
ユメは一大決心をしてトランクスに向き直る。
「私、トランクスさんのことが」
「待って!」
突然遮られて戸惑うユメ。だが、
「オレから言わせて」
真剣なブルーの瞳に見つめられ、ドキンと胸が跳ねる。
「オレ、ユメちゃんが好きだ」
その瞳に自分が映っている。
「良かったら、オレと付き合ってくれないかな?」
あまりの嬉しさに、一瞬喉の奥がきゅっと詰まる。
ユメはひとつ小さく深呼吸をしてから、一番の笑顔で答えた。
「はい!」