【おそ松さん宗教松】セーチクダイ・スロラーニュ 《後編》
第4章 死神、シスターの代わりを。
【トド松】
「…もう、寿命なのか?」
神父がそう、問いかける。
「死神だろう?お前。悪魔と同じ顔、大きな鎌…俺の命はもうどうなったっていいから、ほら早く……」
僕の正体を知っているってのは、大体想像がついた。
おそ松兄さんも、神父はお前の正体に気づいてるかもとか言ってたし。
だからそれには触れず、別の話題をふった。
「本当に情けなくて失礼だね、人間は。まずは殺される前に僕の意見も聞いて欲しいな?」
「…座れ。」
その場にある椅子に腰を下ろした。
「……前は悪かった。一松と聞いた瞬間、なんだか物凄い嫉妬に苛まれて…」
変人を通り越して変態なのかもしれない。
男女関係なく、彼の単語を口にしたら殴りかかるとか。
「それだよそれ。謝る前に殺してくれなんて、失礼じゃない?僕神様だよ?死"神"。」
「元々は天使だっただろう。」
「それでも人間よりは十分立派だよ?」
それじゃない。
そろそろ本題に入らなくちゃ、いけない。
「あの…お願いがあるんだけど…」
「…?」
こんな事、死神…ううん、堕天使の僕に許される事なんだろうか。
でも、天界と違って罰を受ける訳でもないんだから。
「あなたの死まで1ヶ月間…僕を、シスターとして雇っていただけませんか?一松シスターの代わりになるとは言ってません。
あなたに…カラ松神父に、命の大切さを教えます。」