藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第24章 ♡FinalStory♡ 消えないキズナ
花嫁姿の百合を抱き抱え、太輔は裕太たちがいる大広間に足を進めた。
_大広間
太輔より一足先に戻ってきた裕太たち。
「っ裕志さん……!彼女、百合さんは……」
入ってきて早々駆けつける瑛輔達、他の人たちが少し重い空気へとなっていた。
「っ……」
裕志は瑛輔の問いにゆっくりと首を横に振った。
「っそ、そんな……っ太輔は!」
「太輔くんは、今…_キィィ……っ!?
た、た……」
「っ太輔!!」
大広間の大扉が開かれ、そこにいたのは百合を抱き抱えた太輔であった。
「……。」
そして大広間にいた人たちは全員太輔に体を向けた。
「っ義兄さん……」
「……俺に、言わせてください。」
「っだg.「彼女は、僕の妻です。」っ……」
「夫である僕が、きちんとみなさんにお話します。」
「「っ……」」
そして太輔は前にある雛壇に向けて歩き出した。
「……。」
「っ藤ヶ谷先生!百合はどうしたんですか!?」
「っなんで目を閉じてるんですか!これ、どっきりかなにかですよね!?」
ほかの人も既に察しているようで、目に涙を浮かべながらふたりを見ていた。
「っ藤ヶ谷先生……まさか……」
壇上にいた宏光も気づいているようだ。
「マイク、お借りしますね。」
「ぁ、はい……」
「……皆さん、」
「「「……っ」」」
「皆さんには、大事なお話をしなくてはいけません。
妻の、百合は……先ほど急変しました。
そして、先生方最後まで処置を施してくれましたが……彼女は、
妻は、本日18時53分をもって……亡くなりました。」
「「「っ……」」」
「結婚式に、こんな報告をしたくはありませんが、事実ですので、
ご報告させていただきました。今ここにいる彼女は、今はもう……亡き人です。」