藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第24章 ♡FinalStory♡ 消えないキズナ
次に両家を代表し、太輔の父である瑛輔が謝辞を述べることに。
「新郎・太輔の父、藤ヶ谷瑛輔と申します。
両家を代表し、ご挨拶を述べたいと思います。
新郎・太輔が、このように素晴らしい百合さんという生涯の伴侶を得て、
今日の佳き日を迎えられましたことも、ひとえに本日お集まりの皆さま方の、
温かい励ましとお力添えの賜物だと心より感謝申し上げます。
まだまだ至らぬところばかりのふたりでございます。
勝手なお願いではございますが、どうかこれからも温かく見守り、
叱咤激励いただけると幸いです。
太輔は、百合さんの支えがあったからこそ、ここまでこれたのだと思います。
彼は、意外にも繊細で、傷つきやすい子です。
きっとこれから、多くの不安な事に押し悩まさえることもあるかと思います。
だからこそ、皆さんで支えて欲しいのです。これが、私の願いでございます。
本日は慣れない宴席で不行き届きの面も多々あったと思いますが、
何卒おゆるしくださいませ。
結びに皆さまのご健康とご多幸を願いつつ、
両家代表のごあいさつと代えさせていただきます。」
「っ……」
(親父……)
「素敵なお父さんだね、太輔のお父さんって(微笑)」
「うー♪」
そしてすぐに太輔の謝辞となった。
「……。」
(緊張する……)
「大丈夫だよ太輔、ほら、ゆりもパパ頑張ってーって言ってるよ?」
「うー♪」
「……ありがとな(微笑)」
太輔はゆりの頭を撫でると、謝辞を述べる準備を始めた。
「本日はお忙しい中、
僕たちの結婚式にお集まりいただきまして誠にありがとうございました。
僕たちが今日の日を迎えられたのも、沢山の皆さんのお力添えがあったからこそです。
ありがとうございました。
僕たちの出会いは、僕がまだ大学4年生の時で、
百合に関してはまだ小学5年生でした。
僕が教育実習に行った際、よく僕のところに来てくれていた子が、
百合でした。僕が何か言うたびに反応したり、
誕生日にあげたシロツメクサの冠を枯れるまで付けてきたこともありました。
僕の彼女に対しての第一印象は、
イマドキのマセた子供、元気な女の子という印象でした。」
「太輔……」