藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第24章 ♡FinalStory♡ 消えないキズナ
そして時刻は10:00、ついに挙式が始まった。
まずは神父が入場し、開式の辞を述べた。
『新郎の、入場です。盛大な拍手でお迎えください。』
_ぱちぱちぱちぱちっ!
一斉に盛大な拍手が起こった。
「っ……よし、」
(ふたりのために、がんばらなきゃねっ)
そして奈央は入場曲である『結婚行進曲』を演奏し始める。
「っ太輔……」
「大丈夫だって……んじゃ、俺は先に行って待ってるからな……」
「っぅ、うん……」
太輔は大勢の拍手を受けながら入場した。
「……。」
_ぱちぱちぱちぱちっ!
「……。」
(知り合いがほとんどとはいえ、やっぱ緊張するな……)
太輔は緊張が顔に出ないようにしながら聖壇前までやってきた。
『続いて、新婦の入場です。』
_ぱちぱちぱちぱちっ!
「ひぇ!きたぁ(涙)」←
「百合、落ち着きなさい(苦笑)
向こうで太輔くんが待ってるんだぞ?笑顔だ笑顔。」
「っ……うん!」
そして百合は裕志と共に入場。
百合は笑顔を絶やさず、太輔が待つ聖壇前まで優雅に歩いて行く。
「百合……」
(俺の中で……一番輝いているよ……百合……)
そして祭壇前まで来たふたり、百合は太輔の左に並んだ。
「……太輔くん、娘はあと僅かな時間しか生きられない。
最後まで、百合を頼むぞ。君は、本当に百合の王子様だったよ(微笑)」
「っお父さん……」
百合は目に涙を少し浮かべていた。
「っ……はい、お義父さん(微笑)」
そして裕志はとっていた百合の手を太輔の左手へ優しく受け渡した。
「……(微笑)」
「「……(微笑)」」
そして腕を組み祭壇前に行こうとした瞬間
_ボワンッ!
「「っ!?」」
突然煙が舞い上がり、神父が見えない状態へ。
参列者たちは驚いた様子で見ていた。
「っなに!?」
「っ百合……!」
太輔は百合を守るように抱きしめた。
そしてしばらくすると…
「「っ……!?」」
ある人物が目の前に現れた。