藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第23章 ♡Story70♡ ココにいるキセキ
無事ゆりが生まれたことを光から伝えられた裕太たち。
「無事、生まれましたよ。可愛い女の子です(微笑)」
「っやったぁ!」
裕太は深夜にも関わらず喜びの歓声を上げた。
「っあの子も、無事なんですよね……?」
「はい。でもだいぶ体力を消耗してしまいました……
でも、あの感じであれば結婚式も無事に挙げられると思います。」
「っそうですか……(微笑)」
「はい(微笑)」
そして分娩室からは出産を終えた百合と太輔が看護師らとともに出てきた。
「「っ百合(さん)!!」」
「っみんな……ずっといてくれたの……?」
「当然だろう……よく、がんばったな。百合(微笑)」
「お父さん、ありがとう(微笑)
……お母さん、」
「なぁに?」
「お母さん、二度もこんな経験していたんだね……」
「そうよ……」
「赤ちゃんが生まれるって、本当にすごいことなんだね……」
「えぇ、新しい命が生まれるっていうのは……奇跡、なのよ(微笑)
みんながここにいるのは、奇跡なの。当たり前のことだけどね……」
「うん……」
「百合ちゃん本当にお疲れ様。んじゃ、早く病室に戻りますか。
ゆっくり休んで、次に備えないといけないもんね(笑)」
「ふふふ、結婚式ですか?(笑)」
「ったく、お前ってやつは……(苦笑)」
「へへへ~♪
太輔も、ずっと一緒にいてくれてありがとう(微笑)」
「……あぁ(微笑)」
そして病室に戻ってきた一行。戻ってきて早々、宏太が病室へ入ってきた。
「こんな深夜にごめんなさいね(苦笑)
一応異常がないか確かめに来ました。」
「先生も、わざわざこんな時間にすいません(苦笑)」
「いえいえ……うん、脈にこれといった異常はないね。
でも……寿命に関してはやっぱり縮んじゃったかな……」
「っそう、ですか……」
(でも、ここにまだいられること自体が奇跡だよね……本当だったら、
命を落としてもおかしくないのに……)
「っ先生……百合の、寿命はあと……」
「……
1週間、持つかどうかでしょう……」