藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第23章 ♡Story70♡ ココにいるキセキ
翌日は7月1日、光が言ったとおり激しい痛みが百合を襲っていた。
「ううっ!うぁぁっ……!」
それは消灯時間が過ぎたときに起きた。
百合は激しい腹痛に見舞われた。
「っ百合!」
「っ百合!もう少しで先生方来るから辛抱するのよ!」
「裕太、百合を楽な体勢にしてやれ」
「あ、はい!」
「っ百合さん……」
「母さん、大丈夫だから……」
病室には太輔を含む裕太、有希子、裕志、太重、友輔の6人が来ていた。
_ガラッ!「急いで分娩室へ!」
「はい!」
数人の看護師にストレッチャーに乗せられる百合。
その間百合はお腹を押さえていた。
「っいたい……痛いよぉっ!!」
「っ百合……」
あまりの激痛に涙を流す百合。
百合はそのまま分娩室へ運ばれていった。
「ご家族のみなさんは一旦離れてください。」
「っは、はい……百合は、百合は大丈夫ですよね?」
「安心してくださいお母さん、大丈夫ですよ(微笑)
きっと百合ちゃんは、無事赤ちゃんを産みます。」
「っ……」
「あと、出産への立会はご主人、もしくはその恋人だけと決められています。
申し訳ありあせんが、他のご家族の方は……」
「わかりました。でも、外で待つのは構わないですよね?」
「はい、もちろんです(微笑)
では我々も行きましょう。」
「っ……」
(百合……)
_分娩室
「では、ご家族の方はこちらで。
ですが出産にどの程度時間がかかるかはわかりません。」
「わかりました。」
「では、百合ちゃんが準備をしている間、太輔さんは立会い出産の準備をしましょう。
まずはこちらへ、消毒は不可欠ですからね。」
「わかりました。」
「太輔、しっかり百合さんを支えるのよ?」
「わかってる、何度も言わすなよ(苦笑)」