藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
『百合!』
『っ!?』
涼介と柊の向こう側に、再びあの人物が姿を現す。
『っ太輔……太輔、なの?』
二人から遠く離れたところにいたのは紛れもなく太輔だった……。
太輔はさっきのように百合を決して見下しはせず、
『百合……』
ただ優しい表情で百合を見ていた。
「あ、俺転生した。」←
「て、転生っていうのこれ……?(汗)」
『ね?さっきの彼は、君が無意識のうちに作り上げた幻覚だったんだ。』
『っ太輔!』
咄嗟に走り出す百合。
走り出すのと同時に涼介と柊の姿は消えた。
百合は太輔の元へ我武者羅に走る、たとえ、触れることが出来なくても……
『太輔!私のせいで本当にごめんなさい!
でも……っでも!』
『……。』
『絶対死なないでよね!?死んだら私……
ずぅぅぅっと太輔のことを恨んでやんだからぁぁぁぁ!』
泣き叫びながら言う百合……。
『……(微笑)』
そんな百合を太輔は優しく見ていた。
『ありがとな、百合……(微笑)』
『っ太輔待って!行かないでよっ!!』
走り続けても二人の距離は縮まらなかった……。
その代わりに太輔は百合の元から少しずつ離れていった。
『待ってってb…っ!』
百合は右足を捻らせ転んでしまった。
『っ……っ待ってよ!私を一人にしないでよ!!』
『ねぇ太輔ぇぇぇ!行かないでよ!っ……
ぃか、ないでよぉ……ねぇ…た、い…すけ……』
百合は必死に手を伸ばすがその手は決して、太輔に届くことはなかった……
そして百合の意識は徐々に薄れていくのだった……。
「ここでその夢は終わりです(笑)」
「「「……。」」」
みんな何とも言えない表情で見ていた。
「そ、そんな暗い顔しないでくださいよ皆さんっ!(汗)
あ!次は明るい……いや、感動するエピソード話しますよ!
太輔の記憶が戻った時のやつ!」
「……鬱系はなしよ?」←
「は、はい…わかってますよお母様ぁ(汗)」←