藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
「あのね?私が無我夢中で走っていたら、突然仮面をかぶった人が目の前に現れたの。
そして、こう言ったんだ……『お前のせいだ。』…って……」
『お前のせいだ……』
『っ……』
『お前がもっと早く避けていればあんな事にはならなかった……』
『っ……
(そうだ……あれは私のせいなんだ……私があの時ちゃんと動けていたら太輔は……)
…や……ぃゃ……』
百合はその場に崩れ込むように座り込んだ。
『……。』
そして仮面の人物は百合を見下ろすように見ていた。
『全部、私のせい……』
『そうだ……お前のせいだ……』
「……おい、その仮面って……誰なんだよ?
知ってる人か?」
「知ってるもなにも……その仮面の正体が目の前に……」
「え……?」
『私が、もっとしっかりしていれば……』
『俺はあんな事にはならなかっただろ……』
仮面を着けていた人物は自ら仮面を外した……。
『っ!?』
そしてその正体が明らかになり、目の前にいるのは……
『っ……太、輔…なの……?』
無表情で百合を見下すように見ている、太輔だった……。
『……。』
「っお、俺かよ!?」
「そーだよー(棒)」
「俺、全くそんなこと思ってなかったけど……」
「うん……そうだよ……この夢にはまだまだ続きがあって……」
『っ太輔……無事、だったんだね……』
百合は太輔に触れようとするが、
_すかっ…
太輔の身体に触れることが出来なかった……。
『ぇ……』
『お前のせいだ……』
『っ太S.『お前のせいだ。』…ぃゃ…っ止めてよ太輔……』
足元をぐらつかせ尻餅をつく百合。
『っ……』
その場にいる太輔は何もせず、ただ百合を見下していた。
『ねぇ、太輔……』
『……。』
『太輔……』
『……。』
目の前にいる太輔は、何も喋らなかった……。
『ねぇ、何か言ってよ……』
太輔は何も答えない、その代わりに…
『君のせいで藤ヶ谷先生は……死んだよ……』
『っ!』
「俺を勝手に殺すな。てか誰だよ(汗)」