藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
「そういえば、この日は私が怖いお兄さんたちに絡まれたよねぇ(苦笑)」
「そうだったな(苦笑)」
_1年前(第1シリーズ 8章参照)
「ちょっと早く来すぎちゃったかな……」
「ん?君、可愛いね~」
「よかったら俺らと遊ばない?」
「ぃや……あのぉ……私、待ってる人がいるので……」
「なに…待ってる人って彼氏ぃ?」
「っだから…離して…ください……」
未だ百合から離れようとしないふたりの男、百合はすっかり怯えきっていた。
だがその時……
「っゃ……た…す、けて……」
「っ……百合!!」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「っ……藤ヶ谷、先生……」
待ち合わせ場所にやってきた太輔であった。
「君たち……百合に何してるの?
百合、嫌がってるだろ……その手を離せ……」
太輔は男たちを睨んでいた……。
「助けを求めてるのに、教師がそこで見過ごすわけには、
いかねぇだろ……。」
「若いのにしっかりしてる先生だねぇ……ホント、感心するよぉ(笑)」
「いいからお前は百合からその手を離せ……。」
「随分彼氏みたいなもの言いだよねぇ……
もしかして…待ってる彼氏って、 先生の事?(笑)」
「っ……そんなわけ…ないだろ……。
そんな事より…早く、百合から手を離せ。警察に通報しても、いいんだぞ……?」
「っ…察か……」
「おい、さすがに察を呼ばれちゃたまったもんじゃねぇぜ?」
「っふん…なら、今回は見逃してやるよ……。」
そして男はあっさりと百合を離した。
「……っ百合!大丈夫か!?」
「っ先生……!_ぎゅっ!…私、すごく怖かったです……でも、
先生が駆けつけてくれて、すごく嬉しかったです……」
「百合……」
こうして土壇場だった初デートの待ち合わせ、その後は動物園などなどを楽しむ二人であった。