藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第22章 ♡Story69♡ ふたりが出会えたキセキ
「っ陸!
足……赤くなってる……早く冷やさないと…!」
「っ俺は大丈夫だから!!」
「っでも!」
「あと1分もねぇんだ……それに、お前のためにもここで勝負を決めたい……」
「っ陸……」
「俺……お前のことが好きだよ?ずっと……お前が、好きになる前から……」
「ぇ……」
「君、試合は再開できるかい?」
「っはい!」
「っ陸……」
そして陸にはスリーポイントのチャンスが与えられ、
これを決めれば完全勝利だ。
「陸、落ち着いていけ……お前なら、いける!」
「っはい!……よし!」
「っ陸……」
百合は両手を祈るように握り締めていた。
そして大きく深呼吸をひとつ、陸はボールを構えそのままシュートを放った。
陸の放ったボールは綺麗な弧を描き……
_しゅっ…!
「っ……!」
「っ陸……」
「っ……や、った……」
ボールは綺麗にリングの中を通り抜けた。
「うっしゃあぁぁぁ!」
「「おおおっ!!」」
「っくそ……!」
「俺が止めてれば……!」
見事にシュートが決まり逆転勝利。
「っ陸……!」
百合は目に涙を浮かべていた。
そしてそのまま陸のもとへ走り出した。
_ぎゅっ…!
「っおわ!?」
「っおめでとう陸!」
百合は陸に思いっきり抱きついた。
「っ……百合……(微笑)」
陸も百合の背中に腕を回し抱きしめた。
「……俺、さっきも言ったけど、ずっとお前が好きだったんだ……
お前が誰を見てようが俺は、お前だけを想い続けてたんだ……」
「っ陸……」
「百合のことが大好きだっ!!」
「っ……」
「おいおい陸、そういうのは他でやれよ(笑)」
「あっついねー(笑)」
先輩らにからかわれるが、陸はしばらくの間百合を離さなかった……。