藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第20章 ♡Story67♡ 最後の文化祭
「迷惑だったら、はじめからそんなこと言いませんよ?」
「……。」
「百合ちゃんも、きっとそう思ってますよ?
先生ともずっと一緒にいたいって!だったら、変な意地張らず、
甘えちゃえよ……」
「徹平くん……」
「その……手続きとか色々めんどくせーかもしれないけど、
1年後にはもう百合ちゃんはこの世にいないんですよ!?
そんな気を使っていると、後悔しますよ……なんで、
もっと百合ちゃんの傍にいられなかったのかって……。」
「っ……」
「だーかーら、後悔しないように!自分の気持ちに、素直になってください。嘘、
つかないでください……。」
「……わかったよ徹平くん、自分の……気持ちに素直になってみるよ……
変な、意地張らず……」
「それでよし!んじゃ立花!学校行こうぜ!」
「そうだな。では、僕たちはこれで失礼します。」
「あぁ、気をつけてな。」
太輔はふたりを見送ると仕事に行く支度を始めた。
「なんか……ちょっと寂しいな……」
小さく独り言をつぶやくと太輔は玄関の鍵を閉め仕事に向かうのであった。