藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第20章 ♡Story67♡ 最後の文化祭
_翌日
「荷物は、半分近く終わったな。」_ピンポーン
朝食を早めに済ませ、太輔は出勤時間になるまで荷物を整理していた。
「この時間って確か……」
太輔が玄関の扉を開けると……
「あ、おはようございます先生!
百合ちゃんは?」
徹平と団司の姿があった。
「百合なら、昨日実家に返したよ……」
「……えぇぇぇ!?」
「実家に戻ったというのは?」
「まぁ、百合の寿命も迫ってきてるし……
このままずっと俺のうちっていうのもな……俺一人独占するのはあれだし……
だから、家族の元に返したんだ……家族も、それを望んでいたからな……」
「なるほど……」
「当然といえば、当然ですね……」
「まぁ、そういう事……」
「でも、急になんで……昨日、病院で何か言われたんですか?」
「……実は、産婦人科に行ってきてな……」
「産婦人科って、まさか……」
「……妊娠、していたってことですか?」
「……あぁ、昨日の検査ではっきりとな。」
「「……。」」
「引いたか?」
「い、いや……元々、もしかしたらって話を陸達と話してたんで……
引きはしませんけど……」
「驚きを、隠せないだけです。でも、すぐ慣れます。
彼女の送り迎えは引き続きやらせていただきます。
万が一登下校中に倒れるといけませんから。」
「そうしてくれると心強いよ……これからも、頼むな……」
「「はい(っ!)」」
「そう言えば、先生はほとんど百合ちゃんに会えなくなるの?」
「そりゃあ、な……でも、ちゃんと会いにいく。それに……」
「それに?」
「なんか、有希子さんに俺もそっちで暮らせみたいなことも言われてな……(汗)」
「百合ちゃんのお母さんに?」
「あぁ……」
「じゃあ、住むんっすか?」
「まだ、考えている最中……そんなの、迷惑かけるし……」
「まぁ藤ヶ谷先生ならそう思っちゃいますよねー(苦笑)
でも、百合ちゃんとずっと一緒にいたいんでしょ?」
「……。」
「だったら……お母さんの言葉に甘えちゃえばいいじゃん。
迷惑だったら、はじめからそんな事言いませんよ?」