藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第4章 ♡Story51♡ 九条和真
「っ藤ヶ谷先生、風のようにふたりして走って行っちゃいましたけど......
どうしたんですかね......」
宏光は百合立ちが走っていった方を眺めた。
「......あんなに必死な百合、初めて見た気がします。
それに昨日、新しく来た転校生の九条...っ九条?」
「藤ヶ谷先生?」
「っさっき百合、アイツのこと九条って......」
「それがどうかしたんですか?」
渉は不思議そうに太輔を見た。
「っ今の......百合が言っていた転校生の九条和真です!
たしか、元クラスメイトだったみたいで......
思い出さなきゃいけないって、朝も、百合がそう言っていて......」
「いまいーち、話が読めないんですけど(苦笑)
でもあの二人、なんか深い関係でもあるんですかね......?」
「......。」
(深い関係、か......約束がどうのこうのって言ってたけど、
一体何なんだよ......)
なぜかわからないが、凄く胸がむかむかする......
「......百合ちゃん、追いかけてるわけにも行きませんね(苦笑)
とりあえず俺達はまず学校に行きましょう。
それからでも遅くはないっすからね......」
「そうですね、遅刻はいけませんからね。
百合ちゃんもちゃんと話すって言ってましたし......
藤ヶ谷先生、ひとまず学校に行きましょう。」
「......はい......」
話は、後でゆっくり聞けばいいか......
こうして太輔達はひとまず学校に向かった。
だがやはり太輔は、あのふたりがどこにいるのか気になって仕方が無かった......。