第16章 ♡Story６３♡　思い出した約束、そして…

「っ百合……」



「っ和真くんに……和真くんに、すごく…申し訳なくて……！」



百合……お前ってやつは……



「っ……」＿ぎゅっ



「っぇ……」



俺は思わず百合を自分の元に引き寄せた。



「……何も、悪くない。」



百合は、何も悪くねぇ……



どこまで優しいんだよ……



「っでも……！「だって、しょうがねぇだろ……」っ……」



「忘れちまったもんは、もうしょうがねぇだろ……」



しょうがない、だろ……だって、餓鬼の頃の記憶だなんて……忘れても、



仕方ないじゃんかよ……



「っけど和真くんh.「それで、お前の気持ちはどう変わったんだよ……」ぇ……」



「お前は、その約束を思い出してどう思ったんだよ……」



たった子供の頃にした些細な約束は、



百合の中で変わってしまったのだろうか……



「っそれは、申し訳ない気持ちだよ……だって、私はあの時……
和真くんとずっと一緒にいたいって願った！っでも……！
今は……今は……！






















太輔とその約束をしているから……」



「っ……」



っもしかして……俺が百合を、苦しめているんじゃ……



「っだから……和真くんに、罪悪感の気持ちでいっぱいだよ……」



「百合……」



百合は、俺のせいで悩んでいたんだ……ただ、九条の約束だけじゃなくて……



俺にも……



「っどう、すればいんだろう……私ね？
ついこないだも、和真くんとの約束を思い出して…
約束を果たすねって言っちゃったの……」



「……。」



「っ本当に……どうすればいんだろ……和真くんに、なんて伝えれば……」



「……お前が、思ったとおりでいいんじゃないか？」



「ぇ……」



俺からは、そんな言葉が自然と出た……。



「今百合は、約束を思い出して……九条のことが好きになったか？」



「っ……ううん、あくまで、幼馴染として……」



「……俺への気持ちは、変わったか？」



「っ……」



百合は首を大きく横に振った……。



百合を、少しでも楽にさせてやりたい……。