藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第14章 ♡Story61♡ 甘えたいお年頃
「和真くーん!」
百合は大声で和真の名前を呼んだ。
すると和真は後ろを振り向いた。
「おはよう和真くん、今日は早いね。」
百合は駆け足で向かう。
「たまたま早く起きた。」
「和真くんって朝に弱いよねー(笑)」
「お前に言われたくねーよ、ばーか。」
和真は軽く百合の頭を叩いた。
「っバカじゃないし!」
_グイッ!「ほら、早く学校行くぞ。」
「きゃっ!ちょっ、和真くん!」
百合の手を引き和真は歩き出した。
「げっ!また馴れ馴れしく!(怒)
マジで先生に言いつけるぞ!」
「落ち着け志村。」
「落ち着いていられっかよ!
おーい!待てよふたりともー!!」
徹平は急いでふたりの後を追いかける。
「ったく、どいつもこいつも……」
団司も駆け足で追うのだった。
_学校
「おはよう。」
「おはよう百合!っねぇ!」
「ん?」
「今日、朝のニュースで見たんだけど……引退するっていう……」
「うん、昨日その番組収録やってきたの。」
「……あのね、百合。」
「……?
どうしたの美香ちゃん?」
「私たちは、別に平気だけどさ……Twitter見たらいろいろ炎上しててさ……」
「っそっか……どんなの?」
「もちろん、百合の意見を尊重する人もいるんだけど……
反対する人のつぶやきが多くて……」
「まぁ、無理ないよ(苦笑)
でもまだ番組はやってないし、放送後の反応が一番不安かな……」
「どこまでカミングアウトしたの?」
「んー?
付き合ってる人が、いるってこと(苦笑)」
「うぇぇぇ!?」
「ちょマジで!?」
「先生の方は、大丈夫なのかよ……」
徹平と団司もびっくりした様子で百合を見た。
その一方で和真は特に驚く様子もなく話を聞いていた。
「どのみち、このことは伝えたかったからさ……」