藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第13章 ♡Story60♡ カミングアウト
「……では、これが最後の告白となります。
もうひとつの……引退理由をお願いします。
「はい……」
(っちょっと、緊張してきたな……でも大丈夫、堂々としてればいいのよ。)
百合は深く深呼吸をすると、カメラに向かって語り始めた。
「また、私情が絡んでくるんですけど……実は、
前々からお付き合いしている人がいるんです。」
「っお付き合い!?
つまり……恋人が居ると……?」
「……はい。」
「まさか、藤城柊さん……?」
「いえ、それは前々から言ってるように全くの嘘です。
確かに、親しくさせていただきましたがあくまでそれは友人としてです。
柊さんが、私に色々と気を使ってくださったんです。でも、
今思えばそう思われてもおかしくありませんでしたからね……ですが、
お付き合いしているという事実は全くありません。」
「その、現在お付き合いしているという人は芸能人の方ですか?」
「いえ、一般の方です。
……もっと詳しく話したほうがいいですか?(苦笑)」
「できるなら、そのほうが嬉しいですね(笑)」
「えぇ……どう、しましょうねー(笑)
まぁ、さすがに名前は伏せさせていただきますけど……
かなり驚かれると思いますよ?」
「どれくらいですか?」
「下手したら、世間から反感喰らいますから(苦笑)」
「っそれほど……意外なお相手なんですか?」
「普通に考えたら、そうですね。」
「そのお相手というのは……?」
「……
先生です。
私の、
初恋の人です。
その人とお付き合いをさせていただいています。」
「……ぇ、ぇ、ぇ……?」
さすがの司会者も驚いた様子で、言葉を失ってしまった。
「……。」