藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第13章 ♡Story60♡ カミングアウト
「また手紙……もしかして、1回振られてもう1回トライした的な感じなのかな(笑)」
(さっきのは二度目でこっちは初のラブレター的なw)
またまた好奇心が湧いてきた百合は手紙を出した。
「えぇと、なになに……」
藤ヶ谷くんへ
「あれ?太輔が書いたわけじゃないの?」
藤ヶ谷くんへ
大学進学おめでとう。1年生の時から見てる私からしたら、
すごく嬉しいよ。成長したね。
本当は藤ヶ谷くんみたいに口で伝えたかったけど、
今は声が出ないからこんな形になっちゃったよ。
「っ声が出ないって……もしかして、病気……
それに……さっきの手紙は、あえて出さなくて…
直接自分の口で伝えたってことなのかな……」
ありがとう、もちろん藤ヶ谷くんの気持ちは嬉しいよ。
でも…見ての通り私は恭吾さんと婚約しているし、愛してもいるの。
だから、貴方の気持ちにはこれからもずっと答えられません。
けど、いつか藤ヶ谷くんにも運命の人は現れると思うよ?
私と恭吾さんが赤い糸で繋がっているように、貴方にもきっと
赤い糸で繋がった相手が現れるでしょう。
もし、運命の人が現れたら私にも紹介してね?
「私が初恋の人だったのよ。」って自慢しちゃうんだから(笑)
そして、立派な教師になりなさい。
私は、ずっと貴方のことを応援しています。
生徒の成長が、私の喜びです。これから苦しいこともあるでしょう…でも、
負けちゃダメよ?
白咲百合より
「っ……」
(いい先生、だなぁ……きっと、太輔は白咲先生みたいな先生に……
今も立派な教師になろうと頑張っているんだね……)
なんか、嫉妬どころか心が暖まちゃったなぁ……
今の太輔がいるのは、白咲先生のおかげで……私はそんな太輔と出会えた……
「私も、感謝しきれないなぁ……」
再び手紙を元に戻した。
一通り整理すると百合はベッドにダイブした。
「ふぅ……太輔の、匂い……なんだろ、すごく落ち着く……」
百合はそのまま睡魔に任せ太輔のベッドで眠りに就いた……。
丁度百合が眠りに就いたとき……
_ガチャッ「ただいま。」