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藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー

第13章 ♡Story60♡ カミングアウト


「なかなかレアなものを見たって感じだなぁ……
ん?なんか、後ろに挟まってる……」



百合は後ろのページとページの間から、



何やら紙のようなものがはみ出ているのを見つけた。



「っ手紙……?」



見ていいのか迷ったが、好奇心の気持ちが強く手紙の内容を読むことにした。



「なになに…白咲先生へ?」
(担任の先生、宛か……お礼かなにか?)



百合は手紙を読み進めた。






白咲先生へ

 貴女がいたおかげで教師への道を歩むことができました。
大学でたくさん勉強して、白咲先生みたいな教師になりたいと思います。
生徒を大事にできる、そんな先生になりたいです。

先生、問題児だった俺とまっすぐに向き合ってくれてありがとう。
俺も将来、そういう先生になってみせる。

あと、ずっと言えなくてこんな形になっちまったけど
俺は白咲先生のことが好きです。先生が、初恋の人でした。
初恋が先生とか、ちょっと変だけど…俺は先生のことが大好きです。
もし寺嶌先生のところが嫌になったら、俺のところに来ていいから…


藤ヶ谷太輔より






「っ……初恋の、人なんだ。白咲先生って……」
(でも最後の文面を見ると、付き合ってる人がいたのかな……)




「にしても、昔はラブレターっていうのがあったんだなぁ……
今はLINEやメールに変わってるけど……」



ちょっと時代を感じた百合であった。



「でも、担任の先生が初恋か……私と、同じようなこと経験してたんだね……」
(ちょっと嫉妬しちゃうなぁ……今の太輔は、
白咲先生のことをどう思ってるんだろ……)



初恋の人だけではなく、今の太輔になるきっかけを作ってくれた恩師……



「やっぱり、忘れられない人なんだよなぁ……」



そんなことを思いながら手紙を封筒の中にしまった。



「……ってか、なんでこの手紙は太輔の元にあるんだろう……本来なら、
白咲先生が持ってるはずなのに……」



疑問が残ったが、百合は元々挟んであったところに戻した。



すると、もう一通の手紙が出てきた……。



「……?」






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