藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第12章 ♡Story59♡ 溢れる気持ち
『お互いに Wait and see 踏み込めない Day by day
近づいてもっと So 限界なんて越えちゃって Feel
弾けるよ Energy 足りなけりゃ Emergency 闘って
Here we go ちゃんと 愛そう かけがえない Dear…』
「柊くんってラップのイメージないんだけどなぁ…」
「ギャップっていう、やつですかね……」
「そう、それっすよ横尾先生!
こういうのをギャップ萌えって言うんですかね?
ねぇ、藤ヶ谷先生?」
「え、あ…はい……」
ちょっと画面に表示される歌詞を見るのに夢中になっていた俺は、
適当に相打ちをうった。
『はじめてさ こんなに 高鳴る想い
ふたりだけの 未来へと 溢れ出す』
俺と百合の未来は、どうなるのだろうか……
でも俺は、
『I will promise you いつまでも変わらないよ
I will promise you どこまでもそばにいるよ
鮮やかな 夢を運ぶ 虹に 託した
ただ一つの願い I love you forever…』
百合だけを想う……百合だけを愛する……
いつまでも、変わらない……たとえ百合が死んでも、
俺の中ではずっと生き続ける……俺が、死ぬまでずっと……
『I will promise you ずっと君だけ見つめて
I will promise you ずっと君を抱きしめる
届けるよ 色とりどりの 愛を 君へ
永遠に約束を I love you forever』
永遠の愛を誓おう……
百合だけに、捧げよう……。
曲が終わり……
「……藤ヶ谷先生、ずっと黙ってましたけど……」
「っすいません……ちょっと、自分と重ねちゃって……」
「藤ヶ谷先生も重ねちゃうんですね(笑)
俺もっすよ。そういえば、このあと歌う『ふたり』なんですけどね、」
「……?」
「俺、初めて聞いたときまるっきり藤ヶ谷先生のこと歌ってるんじゃないかって、
思ったんですよ……。」
「……俺の?」
「はい。まるで……
付き合う前までの藤ヶ谷先生の気持ちを、歌っているような気がして……」