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藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー

第12章 ♡Story59♡ 溢れる気持ち


和真side


「ただいま。」



「おかえり和真、百合ちゃん、今日学校に来たんだって?」



「まぁな……いつもどおり、元気だった。」



「ならよかったわ(微笑)」



「おふくろ、何聞いてんだ?」



家に帰るとおふくろはイヤフォンを耳にしていた。



「今日の歌番組にA.N.JELLが出るのよ~♪」



「ふーん……」




ちなみに和衣は勇気推しである。



そして夕飯の時間になり…






「もぉ……夕飯の支度に手間取って途中からになってしまったわー……」



「……。」
(どんだけ好きなんだよ……)



急いでテレビをつけ……



『桂木廉のソロ曲に続いて今度は
桜庭美男のソロ曲『alone』を披露です!』




「廉くんのソロ曲見逃しちゃったわ……でも美男くんのソロ曲楽しみだわ♪」



「……。」



特にこういうのに興味がない俺……けど、



いざ曲を聴いていると……








『会いたくてずっと 触れたくてもっと
君の横顔 綺麗な指先 なぜ?
遠ざかっていくの……』





「っ……」




ふと聴いた曲、知らない曲なのに……






『瞳閉じても 耳ふさいでも
はにかむ笑顔 暖かな記憶 今も忘れられないよ……』





まるで自分に対して歌っているのではないかと錯覚してしまう……



自分が、この曲の主人公なのではないかと……



それくらい、引き込まれていく歌詞だった……





『とめどないこの愛しさ 音もなくあふれ出すよ……』




「っ……」



なんだろう……視界がぼやけてきた……



「っ和真!?
あなた……泣いているの?」



「っ……!」



俺が?



泣いてる……?






『君だけをもっと求めて…


君だけを待ち続ける……』






そう、俺は……






百合だけを求め、




百合だけを待ち続ける……





『言葉もなく抱きしめたい
大好きな人に贈る愛を……』




「っ……ごちそうさま……」



「あら和真……食べないの?」




和真は席を立ち上がると自分の部屋に上がっていった。




『続いてはドラマ主題歌『promise』と映画主題歌『ふたり』を披露!
このあとも見逃すな!』

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