藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第11章 ♡Story58♡ 本音
「ふぅ……」
百合は一息。
「やっぱ注射はやだなぁ……」
「高校生にもなって何言ってんだよ。」
「だって痛いんだもん!
てか、昔泣き虫だった和真くんに言われたくないもんね!」
「だから!昔のことは引っ張ってくんな……って、
お前……今俺のこと……」
「え?」
「今、和真くんって……」
「あれ!?私いつの間にかそう呼んでた?
もしかしたら、さっき見た夢のせいかも……」
「何の夢見たんだよ。」
「私達、昔ディズニーランドに遊びに行ったでしょ?
その夢見たの!」
「ふーん……」
「私達さー……オーロラ姫追いかけてはぐれちゃったんだよね(汗)
それでギャンギャン泣いた記憶があるの……」
「……それ、昨日おばさんが言ったことと一緒だわ……」
「お母さん?」
「あぁ、お前が寝てた時いろいろ昔のこと話してたんだよ……
それで、今お前が言ったディズニーの話聞いた……」
「へぇ……すごい偶然!
太輔もいたの?」
「まぁな。お前、わざわざ顔にサインしてもらったんだな(苦笑)」
「そこまで話したんだお母さん(笑)
なんか、その夢を見たせいか昔のこと思い出せそうな気がするんだよね……」
「ふーん……」
「っ…なら、よかっ…たな……」
「……?」
百合には、できるだけ昔のことを思い出して欲しくないと思った……
前はどうでもよかったのに、
今じゃ思い出して欲しくないとさえ思ってる……。
「んじゃ、お前が暇な時に色々話してやるよ。」
「ほんと!?
和真くんもツンからデレてきたねー(笑)」←
「っうるせぇ百合!」
「昔は百合ちゃん#NAME1ちゃんって呼んでたのに、今じゃ呼び捨てかー……
随分偉くなったものね(笑)」
「俺はお前の手下かよ……」
「どこでグレたのやら……昔のほうが可愛げあったのに……
今は……これだからねー(笑)」
「余計なお世話だよ!」
「ふふふ(笑)」
「笑うんじゃねぇ!」
「……。」
学校でも、こんな風に話しているのだろうか……
そう思うと、余計胸が苦しくなった……。