藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第10章 ♡Story57♡ 嫌いな敵
なぜこんなに九条に対して感情的になるのか、イマイチわからない……
百合と前に付き合っていた陸にも……
番組やドラマで共演して、芸能人の中で一番仲良くなった藤城君にも……
百合に異様に執着して、ストーカーまがいなことをした挙句拉致し
周りにも迷惑をかけた有栖川にだって……
こんなに表に感情的にはならなかった……。
なんでだ?
なんでこんな奴に俺はムキになってる?
キスをしたから?
でも、違う……百合が……
百合が……?
なんで百合が……
百合が……
『せんせ~い!』
『おい、百合!』
ぎゅうぅッ!
『おわッ!?』
『おい百合、いきなり抱きついて……迷惑だろ?』
『いいじゃん!』
『藤ヶ谷先生~!!』
『藤ヶ谷先生の知り合いですか?』
『……“ぎゅぅぅ!”…おわっ!?』
『先生!あの時以来ですね!』
『先生だ~い好きだよッ!』
『ちょ、生徒や他の先生が居る前で何言ってんだ!?』
『ッ……教師をからうのは、止めろ……。』
『……生徒が先生を好きになっちゃ、ダメなの?』
『これでも、からかってると思いますか……。』
『な、何でこんな、事……。』
『……それだけ、貴方が好き……ってことです。』
『百合は……ずっとアンタのことが、
忘れられなかった……俺と付き合ってた時だって、
ずっと……心のどっかでアンタのことを考えてた……。』
やっぱり私は…先生が好きなの……彼が私に興味なくても、
彼に別の彼女がいても私は……私は……」
『何でそんなにアイツのこと……
お前のこと、傷つけるだけなのに……』
『それでも好きなのっ!』
百合、俺と付き合う前からずっとあんな調子だったよな……
付き合ったすぐ後も、色々ハラハラさせられたし……
でも、今は……