藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第10章 ♡Story57♡ 嫌いな敵
_ちゅっ…
思わず百合にキスをしてしまった俺……
こんなこと、
しちゃいけねぇって思ってる……寝込みを襲うようなこと……でも、
我慢できなかった……。
誰にも、
渡したくなかったから……。
和真は唇と唇が触れ合うくらいのキスを10秒くらいし唇を離した。
「お前を……誰にも渡したくねぇよ……」
今になって気づく……
誰にも渡したくない独占欲……
好きで好きでたまらねぇんだよ……。
「っ……!」
_ふぁさっ…
「っ!?」
突然現れた後ろの気配と同時に
何かが床に落ちた音がし和真は勢いよく振り向いた。
和真の後ろに居たのは…
「っ九条……お前……」
「っ……
藤ヶ谷、太輔……」
持ってきたであろう花束を床に落とし、漠然とした表情で和真を見ていた。
そして……
「っお前……」
「……。」
拳を握り締め、今までにないくらいの怒りを込めた表情に変わり
和真を睨んでいた。
「っ……」
(やっぱりコイツ……それに……)
教師がする顔じゃない……完全に、
敵を見る目だ……。