藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第10章 ♡Story57♡ 嫌いな敵
百合が初めてクッキーを作ったのはあの日から数日後、
おばさんに手伝ってもらいながら作ってきた。
『みてみて!百合が作ったクッキー!
お母さんには少ししか手伝ってもらったんだから!』
『すごいね百合ちゃん!』
『へへぇん!
じゃあ約束どおり、和真くんに食べさせてあげる!』
「あの時は、おばさんが作った味だったけど……
こないだのは微妙に違って……百合の味がした……お前だけの……」
あれは、おばさんに手伝ってもらったからあの時の味で……
最近のは、自分で作ったから味が変わったのか?
それとも……
『百合、藤ヶ谷先生大好き~♥って感じだから』
『ちょうど太輔が帰ってきてよかったよ!』
『お前らも帰ってきたばっかりなのか?』
『うん(苦笑)』
『ただいま。
おい百合、徹平君でも来ている……のか?』
『っ……』
『たまに夕飯作りに来るんだよ。』
『変な誤解させて、悪かったな。
俺は隣の部屋に住んでる藤ヶ谷太輔、百合とは……付き合ってないよ。
ただ親しいだけだし……今日ここに来たのは夕飯作りに来ただけだ……。』
『君は、百合のことが……好きなのか?』
『そういうお前のほうこそ、アイツのことが好きなんじゃねぇの?
それとも、単なる下心か?』
『っ違う!』
『っなんd.『っ百合の為なんだよ!』っ…!』
『俺だって残りたかった……』
アイツの……っいや、
そんなこと、あるはず……
だってこいつらは、ただの生徒と教師d.「太、輔……」
「っ……!」
っ今、ナンテ……
「太輔……大好き、だよ……これからも、ずっと……」
寝言……?
なんであいつの名前が、出てくんだよ……!
マジで、意味……わかんねぇよ……百合……
お前は……
誰かを、見ているのか……?