藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
_自宅
「っ百合ちゃんの、バカ……」
ホントバカだよ……そんなことして、
藤ヶ谷先生が喜ぶと思ってんの?
むしろ、悲しませるだけじゃん……。
「どっから、死ぬって思うようになったんだよ……」
徹平は抜け殻状態のようにソファーに座ってた。
しばらくして団司が帰ってきた。
「……。」
「おい……。」
「っんだよ……」
「あれが彼女が自分で決めた。
それを、家族も認めた。
お前がどうこう言おうと、変わらねぇんだよ……」
「っ分かってんよそれくらい!!」
家族も承諾済みじゃ、あれこれ言っても変わらない……。
「なら、なんで逃げた。」
「っ知らね!
どうせ百合ちゃん、治療したくないから楽なままで死にたいって思ってんだろ。
生きることから、逃げてんだろ!」
つい言葉が酷くなってしまった。
もちろんコイツは……
「ってめぇ!」_グイッ!
「っ……」
俺の胸ぐらを掴んできた。
「逃げてんのはてめぇのほうだろ!
彼女がどんな思いで、決断したのか……!」
「っ……」
「ガキみてぇなこと、言ってんじゃねぇよ……」
「……。」
団司から目線をそらす徹平。
「逸らすんじゃねぇよ!
やっぱ逃げてるだけじゃんかよ……お前は……」
団司は掴む握力を強くさせた。
「……殴れよ。殴りたくてたまらねぇんだろ?」
「てめぇを殴る?は!ふざけんな……
てめぇなんて、殴る価値もねぇよ。」
そう言うと団司は掴んでいた手を離し自分の部屋に戻っていった。
「……ふん、んだよ……」
(あいつ、すんなり受け入れてる感じすっけど……アイツはなんともねぇのかよ……)
でも、さっきの言い方は俺が悪いしここに百合ちゃんがいないとは言え
ひどい事を言ってしまった。
「……とりあえず、百合ちゃんに謝ろ。
ついでにアイツにも謝っておくか……」
徹平は団司の部屋に向かおうとしたが……
「おい、さ「っクソ!_ダン!」っ!?」
突然何かを殴るような音が団司の部屋から聞こえてきた。