第9章 ♡Story５６♡　生への選択

そして光咲病院に着いた陸達。



＿ｺﾝｺﾝ「百合、入るぞ？」



「あ、陸？どうぞー！」



扉を開けると、明日の支度をしている百合が目に入った。



「さっきLINE見た。」



「ごめん、授業中だったでしょ？(苦笑)」



「おう(苦笑)
だから、ここにいる団司さん以外全員没収。」



「あらら(苦笑)
ごめんねぇ……せめてマナーモードにしとけばよかったのに……
九条君は？」



「九条は、バイトが入ったから無理だって。」



「そっか。」



「でも時間ができたら来るみたいなこと言ってたよ。」



「わかった。でもなんでわざわざ？どうせ明日退院なのに……」



「百合に、今後のことを聞いておこうと思ったの。
できるだけ早く聞いておいたほうがいいでしょ？」



「そっか……わかった、これからのこと……みんなに今から話す。」



「っ百合ちゃんは、当然治療を受けんだろ？」



「……。」



百合は徹平の問いに黙って首を振った。



「っそれどういうk.「治療は、うけません。」っ何でだよ！」



「今過ごしているこの時間を、大事にしたいんです。
みんなと、過ごすこの時間を……」



「っおい待てよ……それ、俺らのためにってことかよ！？
そんなことの為に治療を受けないのか！？」



「違うよ陸。自分の為だよ……自分の為に、選んだ答えなの。
けして、陸達の為じゃないから……。」



「っ……」



「っそんな、嘘でしょ百合！？
っ……嫌よ！そんなの絶対嫌よ！！私達、毎日だってお見舞いに来るから！
っだから……だから治療を受けてよ……少しでも、長生きして欲しいよぉ……」



「美香ちゃん……ごめんね、でももう決めたことなの。
お医者さんにも言ったし、薬だってもらったの……これで、
１年間はみんなと元気に過ごs.「っばか！！」っ美香ちゃん！」



美香は突然走りだし病室を出てしまった。



「っおい美香！っ……わりぃ、俺美香のとこに行ってくる……
百合、悪いな……」



「う、ううん……」
(美香ちゃん……)



玲は急いで美香を追いかけるように病室を出ていった。