藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
「っ……わかった、お前のその意見を受け入れよう。
退院次第、仕事に復帰だ。最後まで……責任を果たしなさい、百合。」
「はい。」
「っ百合……」
「神楽坂さん、最後まで仕事を全うします。
これからまた、よろしくお願いします……。」
「っわかった、わ……貴女は、それで後悔しないのよね?」
「はい、ご安心ください(微笑)」
「っ……百合ちゃん、俺も、最後まで付き合うよ……
君の、マネージャーとして、ね……(微笑)」
涼介は涙をこらえているのか、ぎこちない笑顔を見せていた。
「ありがとうございます、涼介さん。
涼介さんがいてくれたおかげで、芸能界でやっていけたんです。
最後まで、サポートの方をお願いします(微笑)」
「わかったよ……お互い、頑張ろう(微笑)」
「……(微笑)」
涼介達、事務所の人達はみんな百合の意見を受け入れた。
「では、また後日元気な百合の姿を見せてくれ……」
「はい!」
「それじゃ、私達は仕事に戻るわ。
退院日が決まったら、いつものごとく涼介を通じて伝えてちょうだい……。」
「わかりました。
わざわざありがとうございます。」
こうして涼介達は病室を出た。再び病室には百合と裕太の二人だけとなった。
「そろそろ、先生が来る頃かな……」
「そうだな_コンコン…あ、はい!」
「私よ。」
「っ何だ、母さんかよ……(汗)
てっきり先生かと……」
「私も……」
「百合、今朝の調子はどうかしら?」
「うん、大丈夫だよ。
さっき涼介さん達が来たの。」
「あらそうだったの?」
「うん、それで昨日の答えなんだけどさ……」
「……決まった、のね?」
「うん。私ね……」
「……。」
「治療を、受けないことにしたの……」
「……そう(微笑)」
有希子はすんなりと受け入れたように微笑んだ。
「やっぱり……お母さんはすぐに受け入れてくれたね……」
「言ったでしょ?貴女が、自分で決めなさい…ってね(微笑)」
「……うん(微笑)」