藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
「ありがとう、お兄ちゃん……。」
よかった……
お兄ちゃん、なんとか受け入れてくれたんだね……
本当に、ありがとうお兄ちゃん……。
「今日午前中、涼介達や事務所の人が来るって言ってたよ……
その時に、今のことを……」
「わかった、ちゃんと自分で言えるから(微笑)
ありがとうね、お兄ちゃん。」
「っ百合……!」
_ぎゅっ…
裕太は百合を抱きしめた。
「っ俺は、俺は……っずっと、お前に生きててほしいって思ってる……」
「っお兄、ちゃん……」
「でも百合は、治療を受けたくないんだろ?」
「……うん。」
「なら、俺はもうこれ以上大事な妹を、百合を悲しませたくない……!
だから、お前の考えを受け入れる……たった一人の、兄貴として……」
「……ごめんね、お兄ちゃn.「謝るなよ……」……。」
「謝んな!これが、お前の出した答えだ……お前は、これで後悔しないんだろ?
なら、謝るんじゃ…ねぇ、よ……。」
裕太は涙を流しながら腕の力を強めた。
「ありがとう、本当にありがとう……お兄ちゃん。
私の、たった一人の大好きなお兄ちゃん……。」
_ぎゅっ
百合も裕太を抱きしめた。
「っ……百合……百合……っ百合……!」
「っお兄ちゃん……」
「俺も……俺もお前のことが大好きだ……!」
ふたりはしばらくの間抱きしめ合っていた。
それは、芽衣子が朝食を回収する時間にまで至った……。
「っ百合さん……あまり、たべなかったのですね……」
「っごめんなさい、お兄ちゃんといろいろ話してて(苦笑)」
「大丈夫ですよ(微笑)
どうします?朝食はお下げしますか?」
「……お願いします。」
「いいのか?」
「うん、元々お腹すいてなかったから……。」
「かしこまりました。10時に、薮先生が問診にいらっしゃいます。
その時に……昨日のことを……」
「わかりました。ありがとうございます。」_ペコリ
「では……」
芽衣子はお盆を持って病室を出ていった。