藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
「私はね……治療や延命治療を……
受けないことに、決めたの。」
「っ!?」
「これが、私の出した答えだよ……お兄ちゃん。」
「っ嘘だろ!?
っなんで……っなんで延命治療を受けないんだよ!
治療も何もしないと、お前1年後に死ぬんだぞ!?」
「わかってるよそれくらい。わかった上で、この答えを出したの……」
「っ櫻井さんに何を吹き込まれたんだよ!?」
「酷い言い方しないでよお兄ちゃん……櫻井先生は、
自分の後悔しない答えを出しなさいって言ってくださったの……」
「っ1年後に死ぬのが、お前の後悔しない答えなのか!?」
「うん、そうだよ。」
「っそんな、平然とした顔で言うなよ……
死んだら何もならないだろ!?
少しでも生きることが出来るなら、
モデルもドラマの仕事も続けることが出来るんだぞ!?」
「どうせ、この病気は治らない……そうなれば、
病院に居ることがほとんどになるでしょ?私は、
それが嫌なの……。」
「っ……。」
「病院で暮らしていたら、学校生活がダメになっちゃうじゃん。
それに映画の撮影もね……。」
「っなんで……」
「私は、元気なままで死にたいの。
後悔しないで、死にたいの……みんなには、悲しい思いをさせちゃうけど……
でも私は、治療はしないでこのまま死にたいの……。」
「っ藤ヶ谷先生とも、ずっと会えなくなっちまうんだぞ!?
なのn.「これが私の答えなの!」っ……」
「私はね?今のこの時間を大事にしたいの……
もちろん今のことは自分の口からみんなに伝える……」
「っ……母さんたちが聞いたら、なんて言うか……」
「お母さんは、絶対わかってるくれるよ……もちろん、太輔もね……」
「っなんでわかるんだよ、そんなこと……」
「だって昨日言ってくれたの。
自分で決めなさいって、お母さんは言った……だから、
分かってくれるよ。」
「っ……」
「だから、お兄ちゃんにもわかってほしいの……
お願い……。」
「っ……わかった、わかったよ!
百合が出した答えだって言うなら、
俺はもうこれ以上……っ何も言わない……。」
「ありがとう、お兄ちゃん……。」