藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
「なるほど……」
「でも私、当時のことをあまり覚えてなくて(苦笑)
九条君は、ちゃんと覚えてくれているのに……」
「その九条君というのは、どういうお方なんですか?」
「友達思いで、よく笑います。けど、
それはあくまで信用している人に対してであってクラスには今ひとつ(苦笑)」
「不器用なお方なんですね(苦笑)」
「はい(笑)
でもちょっとずつでも、クラスに馴染めてると思います……
徹平さんに関しては、不安でしかないですけど(苦笑)」
「相性が悪いですか?」
「はい(苦笑)
こればっかりはなんとも……」
「学校生活も大変なものですね(苦笑)」
「ふふ…でも、その時間がずっと続くわけじゃないですから……
もっと、大事にしたいです。」
「……百合様らしいお考えです。」
「へへ(笑)
あ、よかったら櫻井先生も九条君のお弁当食べてください!」
「よろしいのですか?」
「はい!全部食べれませんから(苦笑)」
「では、ありがたくいただきましょう。
彼は料理がお得意で?」
「いえ……全くの初心者です(笑)
でもちゃんとつくり方をマスターしてましたから味は大丈夫ですよ!」
「……少々不安です。」←
「大丈夫ですよ!」
ふたりは和真が作ったお弁当を食べる。
「おいし……って、」
「卵焼き、少々塩の入れすぎでしょうかね……」
「っ九条くん、砂糖と塩間違えたかな?(苦笑)
私のつくり方だと、砂糖なんだけどな……」
どうやらしょっぱい卵焼きのようだ。
「でも加減に注意すれば、十分美味しい卵焼きですよ。
これ……適当に入れたんですかね(苦笑)」
「っもう九条君ったら!ちゃんと分量計らないとダメじゃん……」
(太輔といい、九条君といい……なんでこう卵料理苦手なんだろ……
ほかの料理は美味しいのに……)
ちなみに他のおかずは美味しく仕上がっていた。