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藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー

第9章 ♡Story56♡ 生への選択


「誰の、為に……?」



「はい……。」



「……貴女は、また難しく考えてるようです……。」



「ぇ……?」



「この問題は、誰かの為にする選択ではなく……
自分の為に選択する問題です。」



「……。」



「貴女は優しいお方です。でも悪い言い方をすれば、
自分に正直にならない……





















臆病者です。」




「……。」



「貴女は常に人のことを気にしすぎなのではないでしょうか?
誰かを傷つけたくない一心で自分の気持ちに正直になれない……。」



「……。」



「貴女が亡くなれば、多くの方が悲しみに満ち溢れるでしょう……
でもそんなのは関係ない。


結局は、貴女が決めることなんです。」



「私が、決めること……」



「今は、貴女のための選択と思っているかもしれませんが……
それは、誰かの為の選択ではありませんか?」



「誰かの、為……?」



「そう……貴女の為ではなく、誰かの為に……貴女は悩んでいるんじゃないでしょうか?」



「っそれは……」



「無意識のうちに、悩んでしまうんですね……
でもこれは、貴女がどうしたいかという問題です。
貴女が選んだ選択肢なら、誰も悲しまないと思いますよ?
もしこれが、


家族のため 恋人のため 友人のため ファンのための選択だと言ったら……


みんな、悲しむのではありませんか?
自分を、責めるのではないですか?

自分達が、貴女を苦しめてしまったと……」



「っ……」



「私は貴女が治療を受けながら長く生きようと、
治療せずわずか1年後に亡くなってしまうとなっても、
私はそれを悔いません。それが、

百合様の選んだ答えだったのだから……」



「っ櫻井、先生……」



「この問題は、貴女にしか解けません。
自分が後悔しない答えを、見つける……これが、
この問題の答えなのです……。」



「私が、出すべき答え……。
誰かの為じゃない……」



「はい……皆さんも、貴女がどの答えを選んでも……
後悔はしないはずですよ?(微笑)」



「っ……」





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