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藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー

第9章 ♡Story56♡ 生への選択


「っ……おかあ、さん……?」



「っ百合!」



「「っ百合(ちゃん)……」」



「っ百合……目を、覚ましたのね……」



_コクッ「うん、ねぇ……」



「なぁに?お腹空いたの?それとも、喉が渇いたの?」



「ううん、大丈夫だよ……そんなことより、
私、さっき暴れちゃってごめんなさい……クラスのみんなも来てくれたのに、私……」



「いいのよ……先生も看護師の人達も気にしていなかったわ。」



「でも……ごめんなさい。迷惑かけて……」



「百合……太輔君達も来ているのよ。」



「っ太輔……?」



「百合……」



「太輔……それに横尾先生まで来てくれたんですか……?」



「うん、さっきまでは北山先生とかもいたんだけどね……」



「そうですか……。」



「そうだこれ……陸くん達がお土産として持ってきたお菓子。」



「陸達、わざわざお土産なんて持ってくるなんて(笑)」



「……それと、これは…九条君っていう子から……」



「……。」



「九条くん?」



百合は起き上がり和真が持ってきたというものを渉から受け取った。



「うん。」



「なんだろ……」



「……。」
(九条の奴、一体何を持ってきたんだ……?)



目をぱちくりする百合、ちょっとそれを複雑そうに見る太輔だった。







_数十分前


この時有希子は担当医である薮の元で話を聞いている最中だった。



「じゃあ私たちは失礼します。」



「気をつけて帰るんだよ。」



「「はい!」」



「……あのさ、」



「……?
えっと、九条くんだっけ?どうしたの?」



「……これ、」



和真は渉に紙袋を渡した。



「これは?」



「っ別に……アイツが起きたら、渡して欲しい……
んじゃ……」



そしてそのまま病室を出ていく和真。



「っちょ九条くん!」



「おい前髪!お前百合ちゃんに何渡したんだよ!?」



「るっせぇ!なんでもいいだろ……」





「……。」



「なんでしょうね、これ……」



「……俺が知りませんよ。」



「……北山先生がからかう理由がよくわかります。」←
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