藤ヶ谷先生、大好きですよ?3ーThirdSerieSー
第9章 ♡Story56♡ 生への選択
「っ……」
「本当に……貴方が百合の恋人でよかったと思うわ……
いつでも、この子を支えてくれてる……将来、
貴方たち二人が結婚して幸せになって欲しい。
そう思っていたわ……」
「……。」
「貴方たちが付き合い始めたということを最初に聞いたときは、
信じられない気持ちでいっぱいだった。でも、
二人は昔から“絆”・“運命”という赤い糸で結ばれていた……。」
「……。」
「これから幸せになろうっていう時に……
なんでこんな事になってしまったんでしょうね……
この子、何も悪いことをしていないのに……これが神様が下す運命というのなら、
本当に残酷だわ……。
百合……貴女は、本当にいい子よ……
いつも自分のことより相手を優先してしまうとても優しい子……」
有希子は百合の手を優しく包み込むように握り締めた。
手を握る有希子は涙を溜めながら百合の眠っている顔を見ていた。
すると……
「っ……
おかあ、さん……?」