第9章 ♡Story５６♡　生への選択

「っ……俺は……俺は……」



「……。」



「っ藤ヶ谷先生……」



「っもちろん……

























百合には、これからもずっと生きててもらいたいです。

























少しでも、生きられる術があるなら……」









「……そu.「でも、それを決めるのは百合自身です……。」……。」



「百合が、決めることなんです……だから、だから……
もし百合が治療をしたくない、
このまま寿命を真っ当したいって言うなら……

っ俺は……



百合のその意見を尊重します……。」




「……貴方なら、そう言うと思ったわ。
いつも、百合を第一に考えてくれるもの……」



「っ……」



「藤ヶ谷先生……」











渉side


「っ俺は……百合のその意見を尊重します……。」



今の藤ヶ谷先生は、どんなに悲しい気持ちだろうか……



どの誰よりも、悲しい気持ちでいっぱいだと思う……。



藤ヶ谷先生は、



＿百合ちゃんの恋人としてこれからずっと一緒に居たい。




＿大事な人を失くしたくない。




＿少しでも長く生きて欲しい。







これが、藤ヶ谷先生の本当の気持ちだと思う……



でも結局それを決めるのは、












藤ヶ谷先生でも、お母さんでも、俺でもない……




全部、百合ちゃんが決めること……





それを分かっていても……




「っ……」



藤ヶ谷先生にとっては辛いことだ……。



自分が生きて欲しいと思っていても、



百合ちゃんが治療せず寿命を尽きたいというならそれに従うしかない……。



百合ちゃんは……
































どういう答えを出すんだろうか……。