第7章 ♡Story５４♡　病気…？

「……。」



「だから百合ちゃん、しばらくはこの病院で入院することになるんだ。
辛いかもしれないけど、お仕事の方はしばらく休もう。」



「……わかり、ました。
でも、いつ復帰できるんですか？
映画の撮影も、あと少しだっていうのに……私、
ただの貧血で倒れただけなんですよね？
なのに、詳しい検査なんかする必y.「検査は絶対受けなきゃ駄目だ。」っ……」



太輔は険しい表情を見せていた。



「……百合、目を覚ましたばっかりであまり言いたくねぇけどさ……」



裕太は椅子に座りながら百合と視線を合わせた。



「……。」



「……癌の、再発の可能性も高いんだ。
だから……っだから、その検査は絶対受けて欲しい……」



「っ癌の再発ってお兄ちゃん……！」



「俺だってこんなこと信じたくねぇよ……！
あんなに元気な百合が癌だなんて、誰も思っちゃいねぇよ……でも……！」



「……。」



「俺は、ずっと元気なままの百合でいてほしい……だから、その為にも……」



「……わかった、検査は全部受けるよ。でも、でも……
もし本当に再発してたら……」



「……そのあとの、医者の判断を聞くしかないよ。
もしかしたら、仕事に復帰することも難しいかもしれない……」



「っそんな……」



「でも、再発だって決まったわけじゃない……」



「わかってる、わかってるよお兄ちゃん……でも、
怖いよ……！
お医者さんにだってもし再発したら、
１年さえもつかどうかわからないって言われたのに……！」



「……。」



「っ……！」



百合はショックが隠せないのか布団の中に潜り込んだ。



「百合……」



「……今は、一人にしておいたほうがいいかもしれませんね。」



「……。」



「そうだね……俺達は一旦、帰ったほうがいいかもね。」



「でも医者からの話もあるだろうし……兄の俺はもう少し残るよ。
他のみんなは、今日は……」



「わかってる、明日また出直すよ……もし何かあったら連絡をくれ。」



「はい、そうします……」



こうして裕太以外の３人は帰ることにした。