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糖分過剰摂取症候群【銀魂】

第6章 戯


仲良く一緒の布団で眠るまでには。
一悶着あって。
俺もキミも。
思うところがあって。
理屈抜きに向き合って。
向き合わざるを、得なくなって。
コレが終着点なら。
どれだけ楽かと。
そう思っても、引き返せない。

なら、背筋伸ばして前に進むしかねェよなァ。

暫く江戸に帰らないと聞いていた女と。
偶然、ターミナル近くの道で出会した。
「ちょ、待て。話があんだって」
目が合った途端に、走り出す。
「待てって。逃げんな、コラ」

こうして、捕り物劇が始まった。

あいつが犯人で、俺がお巡りさんみたいな構図で。

そこらの女とは違う。
足早ェェェ!
それなりの距離を走ったはずなのに。
持久力、ハンパねェ。
それでも、逃げられれば追いたくなる。
コレって、動物の本能じゃねェの?
どんなに巧妙に逃げても。
絶対に逃さねェ。
白夜叉と称された俺の体力。
衰えてねェこと、証明してやらァ!

「無理ィィィ!酸欠になる、コレ」

俺は足を止めて。
一目散に逃げる背中が遠ざかる様を。
肩で息をしながら眺める。
証明するどころか。
別のモノをさらけ出しちゃったよね、コレ。

黒い警察、舐めてたわ。

普段から、体力維持のために努力しちゃってる?
それとも、単純に若さですか?
全力疾走しても追い付かないって。
どういうことだ、コノヤロー。
俺も全盛期なら負けなかったけどね。
やっぱ、気力も体力も落ちてるわ。
俺、最近、睡眠不足だから。
布団を譲ってから。
寝付きが悪いし。
深酒しても眠りが浅いし。
枕。
やっぱり大事だわ。
アレ、眠りを左右する重要アイテムだろ。
俺の頭用に誂えた形になってたからなァ。
人に譲るなんて、以ての他だった。
質の良い眠り。
衣食住と同じくらい、大事だと。
銀さん、やっと気づいたよ。

追い付けなかった理由。

俺がオッサンだからって言ったヤツ、前に出ろォォォ!
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