第157章 君だから…
O「どうしてそんなに卑屈にしか考えられないの?」
S「卑屈にもなるでしょ? 酷評ばっかでさ…。視聴率がどうとかさ…、そんな記事ばっかりでさ…」
O「そんなに視聴率ご気になる?」
S「当たり前でしょ? この世界、視聴率取ってナンボなんだから…」
O「そうだね…。翔くんの言う通りかもしんないね? でもさ、視聴率だけが大事なの?」
S「そうじゃないけど…。コレがもし、俺じゃなくて智くんとかだったらもっと…」
O「それ、間違ってるよ? もしもね、オイラがその役やったとしたら…もしかしたら、もっと視聴率取れてたかもしれない。でもさ、オイラにその役は無理だよ? 出来ない」
S「じゃ、じゃあ、ニノなら…」
O「ニノだって一緒。アイツだって、アカデミー俳優だとか言ってるけど、きっとその役は無理。翔くんにしか出来ない」
S「………………」
O「良いじゃん、言いたい奴には言わせとけば。翔くんは、立派に難しい役を演じきったんだよ? 誰にだって出来る役じゃないんだよ? もっと誇りを持ったって良いんだよ?」
S「…ありがと…」