第8章 1864年【後期】決意の時
本当は夢主(妹)と少し話をしてからがいいけれど…。
今を逃したら真実を言う機会はもう来ない。
真実を言うのが正解だとは思わないし、それが良い事だとも思わないけれど…
夢主(妹)はきっとこのまま剣に生きようとしているし、それに土方さんを…
そうなれば嘘をついていることにいずれ罪悪感を抱くことになる。
だったら今が最大のチャンスだよね?
嫌な予感はしない。
自分の勘を信じよう…
夢主(妹)が来るまでの間、土方も山南も夢主(姉)も一言も言葉を発しなかった。
空気は張り詰めてはいるが、殺気は感じられない。
ここで斬られるなら、それまでってことだよね?
もともと命をここに預けてるのだから、覚悟決めよう。
夢主(姉)は姿勢を正し、目を閉じて、考えを巡らせながら夢主(妹)を待った。