第8章 1864年【後期】決意の時
「天井裏・・・この前おっきなねずみがいたの。まじで怖いんだけど・・・はぁ・・・」
最近私のメインストリートは天井裏で・・・埃は凄いしねずみはいるしで、本当に嫌だ。
やっぱり・・・前々から考えてた、アレを本気で相談した方がいいかもしれない。
黙って考え事をはじめた私を気にすることなく、山崎さんは書き物を再開した。
夏から考えてたアレ・・・
明日、山南さんの所へ行って相談してみようかな。
そういえば最近、山南さんの優しい顔を見てないな・・・ずっと険しい顔をしてる。
よし、明日山南さんに会いに行こう。
「じゃあ山崎さん、おやすみなさい。」
そう言って部屋を出ようと立ち上がると、島田さんが部屋へ入ってきた。
「島田さん、お疲れ様です」
「夢主(姉)君やはりここにいましたか。副長が呼んでいました。部屋へ行ったらいなかったので・・・。」
土方さんがこんな時間に私を呼ぶなんてめずらしい。
なんだろう?
「じゃあ行ってきま~す。山崎さん、島田さん、おやすみなさ~い」
にこりと笑って襖を閉めて、私は土方さんの部屋へ急いだ。