• テキストサイズ

23時、エレベーターにて

第4章 4【MOMIKEN SIDE】


待ち合わせしていたスタジオに着くと、既にメンバーが揃っていた。
揃ってなぜかニヤニヤしている。

「え、なに?その顔」

「いや、まだ気付いてないの?」

「は?何の事?」

昨日のことは誰も知らない筈だ、と思いつつ、笑いながらなんとなく嫌な予感がする。

「メールは慎重にしなよ」

UZが少し呆れたように携帯を見せてくる。

どうやらさっきのさん宛てのメールを、間違ってUZに送っていたらしい。
あまりにも間抜けなミスに、俺は自分自身に呆れた。

「マジか…………、いや、これは、恥ずかしい、ね、俺…」

「さんってどんな子なの?さん付けってことは歳上とかだったり?いつから?」

IKEは楽しそうに肩を組んでこちらを見てくる。
意外とこういう話が好きなんだよなあ。

「まあまあ、MOMIKENにだって色々あるでしょ」

KENTAが割って入って助け舟を出してくれるものの、UZの「じゃー、まだヤッてないんだ」という言葉で台無しになる。

「確かに、この文面じゃまだ手も繋いでないかもね」

「ちゅーはした」

「えーっ!!ちゅーはしたのかよ!!」

「MOMIKENそういうとこあるよね、なんかしれっと、さぁ」

「でもまだヤッてない、だろ、笑」

「そーだよ、ヤッてねえよ、昨日の話だもん、全部」

しつこいので昨日の出来事を軽く聞かせると、全員が「なんでそのままヤらなかったの」と言うので、これだから男は、と思う。

「俺だったら、もうそれ良い感じじゃんってかんじでさいごまでいくけどなあ、だって相手も大人でしょ、イイじゃん」

「あのなあ…、結構真面目にいきたいのよ、俺」

UZは「ヤッてからでも真面目に付き合えるじゃん」と笑う。
まあそういうのは人それぞれだろうけど、俺はもっと手順を踏みたいんだ、それが情緒ってモンだろ?
/ 18ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp